私たちが今ほしい未来を提言(調査編)

<東京大学×accenture>―同世代が、どのような野望・期待・懸念を社会に持っているか、調査しよう

2021年度Aセメスター水曜5限

概要

2006年3月22日に「just setting up my twttr」という世界最初のツイートがTwitter創業者の1人ジャック・ドーシー氏によって投稿されました。このツイートは、2021年3月にNFT(非代替性トークン)で競売にかけられた結果、約3億円で落札されており、現在のTwitterの市場価値の高さがうかがえます。令和元年の総務省の調査によると日本でのTwitter利用率は38.7%。なかでも10〜20代は約7割が利用しており、皆さんの生活に欠かせないソーシャルメディアの1つではないでしょうか。
また、インターネットをする上で必要なのがスマートフォンです。スマートフォンの始まりは、1992年にIBM社が開発したタッチスクリーン式の携帯式電話「Simon」コンセプトモデルと言われていますが、2007年Appleから「初代iPhone」が投入されたことによって爆発的に流行しました。当時CEOを務めていたスティーブ・ジョブズ氏による「初代iPhone」の発表プレゼンテーションは、今でも伝説的に語り継がれています。
更に、今では当たり前のeコマースですが、その草分け的な存在であるAmazonは、オンライン書店としてアメリカで創業し、2000年11月に日本語サイトをオープンしました。2001年以降、取扱商品は「音楽」「DVD」「ビデオ」「ゲーム」「エレクトロニクス」「ホーム&キッチン」などにも拡充し、2002年11月に出店型の販売形式として「Amazonマーケットプレイス」を開始し、直販と出店型の2つのビジネスで急成長を遂げます。

さて、皆さんはお気づきでしょうか?生活に欠かせないこれらのツール・サービスはいずれも2000年代 に登場しており、約15〜20年間も使われているのです。当時の生活や価値観から生まれたものを、今も使っていることに違和感を覚える人もいるのではないでしょうか。
特に10〜20代の方は、これらのツール・サービスが作られたのは出生〜幼少期で、当時の生活や価値観を知りません。物心ついてから当たり前のようにあったツール・サービスですが、大学生になった今、「こうだったら良いのにな!」と、自分の生活・価値観にもっとフィットしてほしいと思う瞬間があると思います。

2000年代と今では、ビジネスも大きく変化しています。例えば、AIやブロックチェーン、クラウドなど、新しいテクノロジーの台頭により、「未来を変えるスピード」が加速しています。数年前までは「5年後の未来を予測する」というコンサルティングが可能でしたが、今では「1年後の未来も予測がつかない」ということが常識です。
また社会の関心も「個」から「全体」へと移ってきています。企業は、「独り勝ちすれば良い」から、「レスポンシブル・カンパニーとしての責務を果たす」ことが重視され、エコシステムを形成しながら、SDGsの取り組みをはじめグローバル全体の社会課題を解決し、サステナビリティなビジネスを行うために変革することが求められています。

2000年代とは大きく変化した社会において、皆さんは今どのような生活・価値観を持っており、どのようなことに「こうだったら良いのにな!」を感じるでしょうか。またこれから社会を支える世代として、今のビジネスや社会動向を学んだ時、どのような野望・期待・懸念を持つでしょうか。
皆さんが漠然と抱いている考えや思いを「見える化」すると、社会にどのような価値を提供したいかという「今ほしい未来」が見えてきます。そして「今ほしい未来」を実現するためには、必要なツール・サービスを考えて具現化することが必要です。
「今ほしい未来」を描いて実現することは、今のビジネスで求められているスキルです。言うは易く行うは難しの典型例ですが、考え方や進め方のコツを掴めれば、誰でも考えることが出来ます。

世界有数の総合コンサルティング/ITサービス企業として、世界中の様々な企業と一緒に、新しいサービスをビジネスとして実現させてきたアクセンチュアの経験と実績を活かして、本授業では、初学者を対象に、アクセンチュアの現役コンサルタントと共に、「今ほしい未来を提言する」ことを調査編、提言編の2段階で、実践形式で学ぶことを目的としています。
2021年Aセメスターでは調査編として、社会やビジネスの最新動向をインプットにして、同世代の生活・価値観を調査。デザインシンキングで、「やりたいこと」のアイディエーションを行い、ストーリーテリングを活用した発表を行います。

※提言編は、2022年Sセメスターにて開講予定で、調査編の「アイディエーション」をもとにPoC(実証実験)を通じて具体的なソリューションに落とし込みます。

プログラムデザイン

アクセンチュア株式会社

コーディネーター

髙橋史子

(東京大学教養学部附属教養教育高度化機構社会連携部門 特任講師)

目標

・同世代がどのような行動様式・価値観を持っているか仮説を立てられるようになる

・インタビュー設計、ペルソナ(典型的なユーザー像)作成やペインポイント(想定ユーザーの悩みや課題) の洗い出しの方法を習得する

・デザインシンキングを習得・活用して 、アイデアを見える化する方法を習得する

・ストーリーテリング(ビジネスを「物語」を通して表現する手法)をもとに人を説得する技術を学び、発表する

・社会にどのような価値を提供したいか考えた上で、「今ほしい未来」を描く

スケジュール

内容
110/6ガイダンス 共感の経営:新規サービス創出におけるビジネス最前線ゼミに関する説明(ゼミの目的と目標、進め方、スケジュール、評価方法)
210/13ビジネス最前線を知る レスポンシブル・ビジネスとサステナビリティテクノロジートレンド
310/20課題の理解と構造化を学ぶ 問題解決思考演習
410/27今ほしい未来の仮説を考える デザインシンキング演習
511/3業界最前線を知る アクセンチュアの業界エキスパートへのヒアリング
611/10インタビューを設計する① インタビュー設計演習
711/17インタビューを設計する② インタビュー詳細設計演習
812/1インタビューをする① インタビュー演習
912/8インタビューをする② インタビュー演習
1012/15インタビュー結果をまとめる ペルソナ作成・ペインポイント洗い出し演習
1112/22今ほしい未来のアイディエーションをする デザインシンキング演習
121/5発表の準備をする ストーリーテリング演習発表準備演習
131/12発表(発表10分、フィードバック10分程度) ※受講者数により授業時間を延長する可能性あり

授業の方法

講義、グループワーク 、発表等

受講の条件

・講義前半でチーム編成し、その後はチームでの作業が中心となりますので、体調不良などのやむを得ない事情による欠席を除き、すべての回に出席してください 。

・ゼミの内容は、リサーチ・インタビュー/アイディエーションについての初学者向けのため、事前の関連知識は特に必要ありませんが、グループワークへの積極的な参加が求められます。

対象学生

・20人程度(3-4年生も若干名参加可能です)

・履修を検討している人は10/6のガイダンスに必ず出席してください。ガイダンス終了後、履修希望の方はアンケートに記入していただきます。

・希望者が20名を大きく上回る場合には、アンケート内容をもとに選抜する可能性があります。履修者の決定は10/11にメールにてお知らせします。

私たちが今ほしい未来を提言(調査編)へのお問い合わせ

takahashi[at]g.ecc.u-tokyo.ac.jp

東京大学教養教育高度化機構 社会連携部門 髙橋 史子 ([at]を@に書き換えてください)