塀の向こうには誰がいるのか

塀の向こうには誰がいるのか : 犯罪と刑事司法の多角的理解

2024年度Aセメスター

授業趣旨

あなたの思う「犯罪者」はどんな人でしょうか。そして犯罪の原因は一体何なのでしょうか。

 この授業では、日本の非行・犯罪の実情や課題について、架空事例やデータを解釈しながら犯罪学、犯罪心理学及び司法福祉の観点から実情を体感し、学びます。専門書などから学ぶ刑事司法の知識とは裏腹に、実際には、生々しいほどの「人」の存在や「人生」があります。
 また、刑事司法を学ぶことにより、同時に非行・犯罪の背景にある貧困、虐待、障害、社会的孤立、依存症など社会の抱える様々な課題が浮き上がってきます。この授業ではこれらの社会の問題についても扱います。
 授業では、実際に、刑事司法に携わる司法・犯罪領域の対人援助職(主に犯罪心理学)、弁護士などの法曹、民間支援者、そして当事者でもある被害者の方をゲスト講師としてお招きし、実情についての講義をしていただくオムニバス形式で行います。
 講義では、GWなどを取り入れながら、刑事司法が抱える課題やその背景にある課題について、議論をしながら考えます。

正解のない問いを一緒に考えてみませんか。

注意事項

・履修希望者が30名を超える場合は、エントリーフォームの記載項目による選考を行うことがあります。
・事前に資料を読むといった課題がでることがありますので、課題に取り組んでください。
・法律用語や、心理学に関する用語、統計学に関する用語が出てきますが、これらに関する事前知識は必要ありません。これらの用語については授業内で説明するほか、参考文献などを適宜紹介しますので学習を深めてください。
・23年Aセメスター,24Sセメスターと同一内容となります。
・一部センシティブな内容が含まれます。


第1回(10/4)オリエンテーション、日本の犯罪の動向、少年・成人の刑事司法の概要
第2回(10/11)司法手続きの流れ
第3回(10/18)加害者の内的世界について体感する(1)
第4回(10/25)加害者の内的世界について体感する(2)
第5回(11/1)法曹の立場から(1)
第6回(11/8)法曹の立場から(2)
第7回(11/15)受刑と立ち直り
第8回(11/29)社会での立ち直り支援
第9回(12/6)政策としての捉えなおし
第10回(12/13)犯罪被害者の立場から望むこと
第11回(12/20)刑事政策に関する理論的フレームワーク
第12回(12/27)犯罪学における犯罪に関する主要理論
第13回(1/10)振り返りと全体ディスカッション

2024年Sセメスター

教室:K303  時間:10:25~11:55

第1回(4/5)オリエンテーション、日本の犯罪の動向、少年・成人の刑事司法の概要
第2回(4/19)施設内処遇の実際
第3回(4/26)加害者の内的世界について体感する(1)
第4回(5/3)加害者の内的世界について体感する(2)
第5回(5/10)法曹の立場から(1)
第6回(5/15)法曹の立場から(2)
第7回(5/17)社会での立ち直り支援
第8回(6/7)処遇
第9回(6/14)受刑と立ち直り
第10回(6/21)犯罪被害者の立場から望むこと
第11回(6/28)犯罪学における犯罪に関する主要理論
第12回(7/5)刑事政策に関する理論的フレームワーク
第13回(7/12)振り返りとミニプレゼン

2023年Aセメスター

第1回(10/6)オリエンテーション、日本の犯罪の動向、少年・成人の刑事司法の概要
第2回(10/13)施設内処遇の実際
第3回(10/20)加害者の内的世界について体感する(1)
第4回(10/27)加害者の内的世界について体感する(2)
第5回(11/10)法曹の立場から(1)
第6回(11/17)法曹の立場から(2)
第7回(11/21)社会での立ち直り支援
第8回(12/1)社会内処遇について
第9回(12/8)加害者家族の支援
第10回(12/15)犯罪学における犯罪に関する主要理論(1)
第11回(12/22)犯罪被害者の立場から望むこと
第12回(1/5)犯罪学における犯罪に関する主要理論(2)と再犯防止
第13回(1/19)振り返りとミニプレゼン

お問い合わせ先

yamaokaa[at]g.ecc.u-tokyo.ac.jp

教養教育高度化機構 社会連携部門 山岡あゆち