「耳を啓く、音を創る」は、様々な社会的・文化的な音に囲まれて生きる私たちにとっての「聴くこと」を深く理解する為に、世界に耳を澄ますと共に、自ら世界に音を付けてみるというアプローチを試みる授業です。社会の一線で「音付け」に携わる方々をゲスト講師としてお招きし、ワークショップや創作実践を通して、様々なサウンドデザインの思想と技術を学びます。そこから、自分と自分を取り巻く世界との「音」を介した関わりに、新たな気付きを得ることが本授業の目標となります。
2023年度Sセメスターは、「映像」と「ビデオゲーム」の2ジャンルを取り上げます。
西岡龍彦
作曲家、東京藝術大学名誉教授。東京藝術大学音楽学部音楽環境創造科創設に関わり17年間勤務。コンサート作品、コンピュータミュージック、環境音楽、イベントや映像のための音楽を作曲。牟岐礼のペンネームでNHKのドキュメント番組、美術番組、ドラマ、放送技術研究所の22.2マルチチャンネル音響システムによる音楽を担当。
田中治久(hally)
ゲーム史/ゲーム音楽史研究家。チップチューンと呼ばれる領域を専門に作編曲家やエンジニアとしても活動しており、ビデオゲームへの楽曲提供、ライブ活動、音楽配信プロデュース、サウンドトラックCD制作協力など多方面に実績がある。主著に『チップチューンのすべて』(誠文堂新光社)、『ゲーム音楽ディスクガイド』(監修,P-VINE)など。
第1回(4/5) | ガイダンスと導入講義(オンライン) |
第2回(4/19) | 「聴くこと」を考える①(講義) |
第3回(4/26) | 映像のためのサウンドデザイン(講義) |
第4回(5/3) | 映像のための音響制作(ワークショップ) |
第5回(5/10) | 映像のための音楽制作(ワークショップ) |
第6回(5/17) | 「聴くこと」を考える②(講義) |
第7回(5/24) | シグナル/メカニクス/ワールド~ビデオゲーム・オーディオの諸相(講義) |
第8回(6/7) | チップチューンによるゲームサウンド制作の実践(1)(講義/ワークショップ) |
第9回(6/14) | チップチューンによるゲームサウンド制作の実践(2)(ワークショップ) |
第10回(6/21) | 課題作品制作 作業日 |
第11回(6/28) | 課題作品制作 作業日/映像課題サポート日 |
第12回(7/5) | 課題作品制作 作業日/ゲーム課題サポート日 |
第13回(7/12) | 作品発表会 |
岩宮眞一郎『音のデザイン―感性に訴える音をつくる』九州大学出版会、2007。
鳥越けい子『サウンドスケープ―その思想と実践』鹿島出版会、1997。
沢口真生、染谷和孝、戸田信子、他『サウンドデザイン・バイブル』兼六館出版、2015。
田中治久(hally)『チップチューンの全て』誠文堂新光社、2017。
中沢真一、中川大地 編著『ゲーム学の新時代』NTT出版、2019。
yamakamiy[at]g.ecc.u-tokyo.ac.jp
教養教育高度化機構 社会連携部門 山上揚平