教育格差 入門―みんなで議論して新書をつくる(2021年度)

教育格差 入門―みんなで議論して新書をつくる

本授業は東京大学教養学部前期課程の学生を対象としています。

履修を希望する方は、必ず事前ガイダンスに出席してください。

ガイダンスは9月28日(火)19:00〜オンラインで行います。

Zoom URLはUTASでICT-LMSで確認してください。

概要

本人が変えることのできない「生まれ」(家の経済状況や暮らしむき、保護者の職業、地域、家族形態、ジェンダー、エスニシティなど)によってその人の学力や学歴などに差がうまれることを「教育格差」と呼びます。

本授業では、「教育格差」を切り口に、教育が社会とどのように関わっているか、学校は教育格差にどのような影響を及ぼしているか、教育格差という観点でみると教師や保護者はどのような存在か、ジェンダーやエスニシティは格差とどのように関係しているのか、部活動や特別活動における格差などについて学びます。また、非行や不登校、いじめなどのいわゆる「教育問題」に対する見方や背景についても理解を深めることを目標にします。

履修生のみなさんには、授業の前にあらかじめ教科書(『現場で使える教育社会学:教職のための「教育格差」入門』)の該当章を読み、疑問点や感想などを準備してきてもらいます。各回の授業は教科書該当章の執筆者が担当します。教科書の内容を短く確認した上で、疑問点の共有や意見交換、理解を深めるための議論を中心に授業を進めます。回によっては、教育政策関係者、学校教員、教育系のNPOスタッフなどのゲストを招き、政策・教育現場での具体的なお話などもまじえて議論を深めていきます。

こういう方に履修してもらいたい

・「教育格差」や格差という言葉は聞いたことがあるけれど、まだ勉強したことがないのでこの機会にじっくり学んでみたい

・「教育格差」の何が問題なのか疑問があり意見交換してみたい

・将来教育に関わる仕事がしたいので「教育格差」や教育と社会との関わりについて学んでおきたい

・講義スタイルではなく、教科書や参考文献を読み、自分の考えをまとめ議論する授業に参加したい

という方

目標

・教育格差に関する社会学の基本的な概念や理論について理解する

・教育と社会の関わりについて、データに基づいて批判的に論じることができる

スケジュール

日付   教科書の該当章 <担当講師名(敬称略)>
10/5第1章:教育は社会の中で行われている /  第2章:教育内容・方法は社会と深く関わっている  <中村高康>
10/12第3章:教育は階層社会から切り離せない /  第5章:制度が隔離する高校生活 <松岡亮二>
10/19第4章:「平等」なはずの義務教育にも学校間格差がある <山下絢>
10/26第6章:教師は社会的存在である <金子真理子>
11/2第7章:保護者・子供の言動の背後にあるものを見据える <山田哲也> / コラム「スクールソーシャルワーカーと協働して教育格差と向き合う」(藤本啓寛)
11/9第8章:教師はどのように生徒と関わってきたのか <知念渉>
11/16第9章:非行は学校教育と密接に結びついている <岡邊健>
11/30第10章:進路が実質的に意味する生徒の未来 <日下田岳史> / コラム「学歴に関するありがちな意見は妥当なのか?」(豊永耕平)
12/7第11章:「性別」で子供の可能性を制限しないために <寺町晋哉>
12/14第12章:日本の学校も多文化社会の中にある <高橋史子>
12/21第13章:特別活動と部活動に忍びよる格差 <山本宏樹>
1/4第14章:不登校・いじめは「心の問題」? <伊藤秀樹>
1/11第15章:「現場」のために教師が社会調査を学ぶ <小西尚之>/ コラム「学校における「会話」を分析してみる」(布川由利)

授業の方法

・やむを得ない事情をのぞき、各回必ず出席してください。

・事前にテキストの指定箇所を読み、授業までにオンラインで内容を確認するための正誤問題の小テストを行ってください。

・授業中は、講師(教科書の該当章執筆者)や他の履修生、(回により)ゲストとのディスカッションを行いますので積極的な参加が求められます。

・講師と履修生、履修生どうしの相互理解を深め、議論をより充実させるため、カメラオンでの参加を推奨します。事情がある場合はカメラオフで結構ですが、できるだけカメラオンで参加してください。

・授業終了後に毎回ミニッツレポート(感想、疑問、コメントなど)を提出してもらいます。

教科書

中村高康・松岡亮二 編著『現場で使える教育社会学:教職のための「教育格差」入門』 ミネルヴァ書房 2021年

ガイダンスについて

9月28日(火)19:00〜20:30にガイダンスを行います。履修を検討している方は必ず出席してください。

・30名程度を上限として、履修決定者をメールにてお知らせします。

履修上の注意

・履修希望者は事前のガイダンスに出席してください(上記参照)

・本授業に関する連絡は主にslackを用いて行います。連絡事項は必ず確認してください。

お問合せ先

takahashi[at]g.ecc.u-tokyo.ac.jp

高橋 *メールアドレスの[at]を@に代えてください。