芸術と社会をつなぐ役割を担うアートマネジメントに求められる能力は多岐にわたります。中でも企画力は,新型コロナウィルスの影響により一変した社会にとって,よりいっそう求められる能力であると言えるでしょう。特に,生のパフォーマンスを体感する価値を重視してきたコンサートやワークショップなどの興行業にとって,その真価を提供するために絶対条件とされていた「3密」が覆され,この問題と対峙せざるを得ない状況となっています。この時代に求められる企画とは何か? 4日間にわたるレクチャー,ワーク,そしてプレゼンテーションを通してともに学び,実践するゼミナールです。
【注意】このセミナーでは、単位の付与はありません
福岡県出身。桐朋学園大学卒業(音楽学)。滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール、京都コンサートホールの各事業課を経て、トーキョーワンダーサイト(現トーキョーアーツアンドスペース)では「若手のための現代音楽企画ゼミ」を企画するなど、コンサートやワークショップの企画運営、若手クリエーターの育成・支援事業等に携わる。ワークショップの学習環境に興味を抱き、青山学院大学大学院社会情報学研究科博士前期課程ヒューマンイノベーションコースにて質的研究を学ぶ。2020年3月修了(学術修士)。現在、コーディネーター、リサーチャーとして人々の語りやナラティブに注目した独自の活動を行っている。音楽実験ユニット「パレイドリアン」主宰。
企画を考える〜心構えとはじめの一歩
企画を生み出すためには? 企画を立案するために,何から着手すれば良いのか? はじめの一歩を踏み出すための手がかりとなる心構えや思考を,レクチャーとワークから学びます 。
企画を体験する〜ワークショップを体験しよう
講師による実験的なワークショップを体験し,参加者,企画者それぞれの視点から企画に対する批判的な思考を身体的に学びます。
ワークショップ・ゲスト講師:竹田綾夏(企業研修講師、ダイバーシティスペシャリスト)
企画をデザインする〜グループワークからはじめよう
グループワークを通して実際に企画をデザインし,企画書を作成します。
企画を発表する〜プレゼンテーションをしよう
企画書をもとに,企画内容を10分間のプレゼンテーションで発表します。受講生は発表者と審査員それぞれの役割を経験し,フィードバックし合うことで,企画の内容をブラッシュアップします。
Zoomを利用したオンライン上の実施
15名 学生優先・定員に達し次第終了
参加応募フォームからお申し込みください(8月31日締切)。 参加費無料。定員は15名ですが、応募多数の場合は学生・全ての日程に出席できる人を優先しますのでご了承ください。
全学自由研究ゼミナール「教養としての芸術学」は講読や創作体験を通して、芸術を座学と実践の両面から学ぶ授業です。
2020年度S2タームでは演劇と音楽を対象に、作品や理論を参照しながら実際に創作を行うワークショップを行います。これらを通して芸術に触れ、自分なりに表現してみることを目指します。実施にあたり第一線で活躍する学外のゲスト講師からの協力を得て開講します。 音楽や演劇の実技経験は不問ですので、興味はあるけれどもこれまで機会がなかったという人や、異なる物の見方や自分を表現する新しい方法を探している人も歓迎します。受講者には授業外でも準備に取り組み、芸術作品に多く触れる積極性を期待します。
【授業オンライン化を受けて】本授業は元々実習を含む授業ではありますが、それも含めてオンラインで実施することになりました。このような時期だからこそ、その場に人々が集まることのない状況での表現について考えてみる機会とします。
※オンラインでの説明会は、4月10日(金)、4月14日(火)、4月17日(金)の昼休みにあたる時間(12時15分〜12時45分)に開催します。説明会URLはUTASに記載してある授業URLと同じものです。
授業説明会資料
劇作家、演出家、鳥公園主宰。幼少期をマレーシアで過ごす。東大表象文化論卒業、東京芸大芸術環境創造科修了。2007 年に鳥公園を結成以来、全作品の脚本・演出を担当。「正しさ」から外れながらも確かに存在するものたちに、少しトボけた角度から、柔らかな光を当てようと試みている。2018 年より、マレーシアのダンサー・振付家の Lee Ren Xinと、からゆきさんのリサーチプロジェクトを進めている。
桐朋学園大学音楽学部 作曲理論学科卒業。蘭デン・ハーグ王立音楽院 ArtScience 学科修士課程修了。現代音楽をベースに、光、映像、生体情報を扱った作品や即興パフォーマンスを日欧各地で発表している。エンジニア、ダンサー、映像作家との共同作品も数多く手がける。近作に、EV をアート化するプロジェクト「SENSORIAL DRIVE-ヒトと車の共感覚-」、演奏者の鼓動をピアノと接続する「SYNESTHETIC PIANO」など。
人はなぜフィクションを必要とするのでしょう? 私たちは日常的に、身の周りにあふれる「オハナシ」を楽しんでいますが、その生成過程についてじっくり考えたことはありますか? この授業では、参加者各自の興味に従って、実在する人、もの、事をリサーチすることから作品をつくります。それは多かれ少なかれ、自分のものの見方で他者を切り取り、解釈して、ある形を与えてしまう行為です。他者をフィクション化することの権力性や暴力性と向き合いながら、創作を通して、自分と他者の〈あいだ〉にもぐっていってみましょう。
日常からこぼれ落ちてしまう、微かな感覚に耳を澄ますことからはじめ、多感覚/ 共感覚的ワークや、オンライン上での即興セッションを段階的に行っていきます。また、多様なジャンルからなる芸術作品とその理論、
手法、美学的背景について紹介しながら、今この瞬間に生まれる「オンラインにおける芸術表現」についても、遊びをとおして探求します。後半では、個人もしくはグループに分かれ、小作品の制作を行う予定です
キーワード:現代音楽, 実験音楽, 電子音響, サウンドアート, 民族音楽, 古楽, メディアアート, 電子工作, DTM,映像編集, 図形楽譜, アルゴリズミック・コンポジション, ノイズの美学, 天球の音楽, アポロとディオニュソス
履修登録のうえ事前にアンケート(https://forms.gle/XeFZ6xtUXDTr3yTs5)に記入し提出しておいてください。授業内での連絡はSlackを用います。