教養学部生のための
キャリア教室

現場に行くということ

現場に行くということ

授業趣旨

 現代社会は、科学技術をはじめとする多様な「知」によって支えられ発展してきました。一方で、その発展に伴い社会の問題はますます複雑化し、対立や分断も生じてきています。本授業では、そうした科学技術をめぐる社会の問題について、各種メディアでの言説や文献・資料だけでない「現場」からの情報を複数の側面から得ることの重要性を知ることを目的とした授業です。

 2018年度Sセメスターは「社会のレジリエンスとその多様性」をテーマに取り上げます。2011年3月11日の東日本大震災では多くの地域が被災し、様々な社会インフラ(道路、港湾、空港、上下水道や電気・ガス、医療、消防・警察、行政サービスなど多岐に渡る)の脆弱性が露呈しました。その多くは災害が起こるまで気づかれないままに潜んでいた、科学技術と社会の問題が顕わになったものと言えます。しかしその一方で、対処に携わった人びとの臨機応変の対応やそれに応えることができた科学技術が被害を防いだり、救助や復旧・復興に奏功した例も多く見受けられました。

 こうした振り返りに基づいて、東日本大震災後の日本社会では、「レジリエンス」(回復力)を高めることの必要性が各方面で叫ばれ、対応が試みられています。現在進行形での復旧・復興の取り組みの「現場」を知ることで、社会インフラやそれを支える科学・技術のあり方と、それらに関わるレジリンスの多様性について議論したいと思います。

  フィールドワーク及び訪問先としては、福島県・宮城県の被災地や発電所、病院、報道機関等を予定しています。もちろん短時間の訪問だけでは到底「現場」を理解できる訳ではありませんが、科学技術と社会の問題について、メディアでの言説だけでない「現場」の情報を複数の側面から知ろうとすることの意義を、本授業を通して議論したいと思います

2018S スケジュール

8—9月の夏休み期間中に5日間で実施予定です。

【Day 1】 8月2日(木)

事前講義(2コマ・駒場)

【Day 2-4】調整中

現場訪問(2泊3日)

福島県・宮城県沿岸部等の東日本大震災被災地域を訪問し、発電所、報道機関、文化、地域コミュニティ等の被災・復興の現場について学びます。

【Day 5】9月30日(日)

事後学習(2コマ・駒場)

現場訪問についての報告書を持ち寄り、レジリエンスの多様性の観点からまとめの議論を行います。